高年齢雇用継続給付は雇用保険被保険者であった期間が５年以上あり、６０歳以後の賃金が６０歳時点の７５％未満となった方を対象に給付金が６５歳まで支給される制度です。

受給対象になる方は、「雇用保険被保険者六十歳到達時等賃金証明書」をハローワークに提出することで、受給資格の確認と賃金月額が登録されます。その後、月の賃金が登録した賃金月額より７５％未満に下がった場合などは、高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けとることができます。

　今回のケースのように現時点では６０歳以後も賃金が低下しない方でも、その後転職等の事情により支給要件に該当する場合もあります。その場合、６０歳到達時に賃金登録をしていないと、６０歳時点にさかのぼって当時の事業主より賃金登録してもらう必要があります。この様なことを避けることができる他にも、
・事前に受給資格の確認や賃金月額を把握できる。
・初回の支給申請にかかる事務処理が円滑になされる
・支給申請もれの防止を図ることができる
などのメリットもあります。

したがって、従業員が６０歳になった時点で賃金登録をしておくことをおすすめします。