Ｑ & Ａ
パートナーズプロジェクトでは、法律・税務・社会保険に関して、日常よく出くわす身近な問題を中心にＱ＆Ａ形式でわかりやすく解説しています。
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2020.05 エンジェル税制の改正等
私はあるベンチャー企業から出資をして欲しいと打診されています。出資をした場合に優遇があると聞きましたが、それはどの様なものでしょうか？
創業間もない会社に出資する個人がその株式投資額を総所得・株式譲渡益から控除できる制度（エンジェル税制）というものがあります。これは説明欄に記載の【優遇措置A】または【優遇措置B】のどちらか一方を選択し、投資した年に税制優遇が受けられます。
その他、対象株式の売却時に生じた損失についても別途優遇措置はありますが、それはまた別に確認して下さい。
◇エンジェル税制（投資した年に受けられる所得税の優遇措置）の概要
【 優 遇 措 置 A 】 【 優 遇 措 置 B 】
１．優遇措置の内容 1．優遇措置の内容
・(企業への投資額-2,000円)を総所得金額から控除 ・企業への投資額全額を株式譲渡益からの控除
２．投資先企業の要件 ２．投資先企業の要件
・設立5年未満の中小企業 ・設立10年未満の中小企業
※3年以上～5年未満の企業は「新しい事業活動を ・新しい事業活動をする会社であること。
する会社」要件のうち②④を満たす必要あり。 ①新事業活動従事者等が2名以上かつ常勤の役員・
・営業キャッシュフロー赤字 従業員の10％以上
・新しい事業活動をする会社であること。 ②試験研究費等比率3％超、5％超
① 新事業活動従事者等が2名以上かつ常勤の役員 ③売上高成長率が25％超
・従業員の10%以上 ④外部株主の割合が1/6超
② 試験研究費等比率5%超 ※適用される要件は設立経過年数等により①～④の
③ 売上高成長率が25%超 範囲内で異なる。
④外部株主の割合が1/6超 大会社の子会社等でないこと。等
※適用される要件は設立経過年数等により①～④の
範囲内で異なる。
・大企業の子会社等ではないこと。等
３．控除上限金額 ３．控除上限金額
控除対象となる金額は（企業への投資額-2,000円） ・控除対象となる投資額の上限なし。
また、控除対象となる投資額の上限は以下のいずれ
か低い方
① 総所得金額の40%
② 1,000万円（R3.1.1以降は800万円）
４．優遇措置A、B共通要件