Ｑ & Ａ
パートナーズプロジェクトでは、法律・税務・社会保険に関して、日常よく出くわす身近な問題を中心にＱ＆Ａ形式でわかりやすく解説しています。
ぜひ日頃の経営問題の解決にお役立て下さい。
2018.07 使用貸借について
私の父はＡさんから使っていなかった隣にある土地を無償で借りて､畑として野菜を作っていました。突然元気だった父が急に体調崩し亡くなってしまいました。
Ａさんから駐車場にして土地を利用するため、返してくださいといわれました。私としては、亡き父と同じように使用したいと考えていたのですが、返さなければならないでしょうか。
無償で借りていたということは使用貸借ということになり、返さなければならないでしょう。
民法599条で「使用貸借は、借主の死亡によって、その効力を失う。」となっています。（なお貸主が死亡しても使用貸借は終了しない。）したがって、上記の問題については、借主の父が死亡したわけですから、使用貸借が終了しているため、返却しなければならないということになるでしょう。
ただし、ケースによっては引き続き借主の相続人が使用して、貸主は黙認している場合は使用貸借が継続している場合もあるようです。
参考文献＜民法599条＞