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AIと効率化とその副作用

AIと効率化とその副作用

中小企業診断士 山崎勝雄

簡単なプレゼン資料も、プログラムのコードも、「こういうものを作りたい」と伝えるだけでAIが形にしてくれる時代になった。以前なら検索して、ドキュメントを読んで、試して失敗して・・という工程が、数分で片付く。この恩恵は確かに大きい。しかし、この便利さは、静かな副作用が伴う。

まず「思考の外注化」が進む。自分で悩み、試行錯誤する時間が減ることで、問題解決力や創造性が鈍化しやすくなりそうである。すぐにAIに聞く習慣がつくと考える筋肉が衰えていくリスクを感じる。

それと深く関わるのが、「原理原則を知る機会の喪失」だ。答えは得られても、なぜそうなるかが分からない。原理や過程を知らずに結果だけ手に入れられるのはAI時代ならではの危険性だと感じる。

イチローは稲葉篤紀との対談(テレビ朝日・報道ステーション)でかつてこう語った。「失敗をしないでたどり 着いたとしても、深みは出ない。遠回りすることが一番の近道だと信じてやっていますけどね、今も」。土台となる基礎や考え方は、苦労しながらつかみ取るものだ。そうした場を意図的に作ることもまた、AI時代に求められる知恵ではないだろうか。

効率化そのものを否定する必要はない。ただ、速さを手に入れた分、何を失いうるかを意識しておくことが大切だと考える。AIはあくまで道具であり、何のために使うかを問い続けるのは、やはり人間の仕事である。  ※ちなみにこのコラムもClaudeさんの助けで書いていますが・・

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山崎 勝雄

山崎 勝雄YAMAZAKI Masao