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選択と集中

選択と集中

中小企業診断士 山崎 勝雄

「選択と集中」は、GEでの成功もあり、様々な場面で「この戦略を取るべき」との話をよく聞きます。特に大手の金融機関の方はこの言葉がお好きなようです。

確かに一面では有効な戦略だとは思いますが、いつの時代でも有効な戦略とも言えないと予てから考えてきたし、経営者の方々にもお話してきました。その理由は下記です。

  1. そんなに伸ばせる領域があるとしたら、他社の参入があるはず。いずれはレッドオーシャンになる可能性が高く、粗利が減少傾向に動く。その結果、会社全体の存続リスクが増加する
  2. 集中すればするほど、これから伸びそうな他の事業領域の探索が疎かになるし、社内資源は、集中した事業に最適に構成されるので、他の事業領域への進出がかなり難しくなる。

事業の「賞味期限」が年々短くなってきており、コロナをきっかけに変化が激しくなる時代です。だからこそ、集中しながらも新たな事業を探し投資し、継続的に収益を獲得することで、成長とリスクのバランスを取ることが必要なのだと思います。

プロフィール

山崎 勝雄

山崎 勝雄YAMAZAKI Masao

  • 中小企業診断士