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これからの農業経営

これからの農業経営

中小企業診断士、ITコーディネーター 金井 信雄

農林業センサス(2020)によれば、新潟県の農業経営体の数は43,502と2010年と比較して約36%減少しました。農業の担い手減少により大規模経営体への農地集約が進み、法人経営の数も1,327と10年間で300以上増加しています。

経営規模の拡大により栽培管理が行き届かなくなり、かえって利益率が低下してしまう例もあり、市場環境悪化や資材価格高騰などの環境変化への対応を含む経営力の強化が必要になります。

今後、重要になる取組みとして下記の2点を挙げます。

1.人材育成と組織力の強化
規模拡大に伴い、家族労働力に雇用人材が加わった体制に移行していきます。これらの人材の能力向上を図るとともに、組織的に仕事を行う体制作りが鍵となります。

2.データ活用による経営
米は一年一作であることに加え、圃場毎の違いや気候変動の影響もあるため栽培ノウハウの蓄積には年単位の時間がかかります。手書きが多い栽培記録をデータ化することにより、組織内の共有と原価管理など経営改善への活用を効率的に行なうことができます。

農業経営者は、環境変化をチャンスととらえ、経営の進化に積極的に取り組むことが求められています。

 

金井コンサルティング事務所HP

プロフィール

金井 信雄

金井 信雄KANAI Nobuo

  • 金井コンサルティング事務所 所長
  • 中小企業診断士
  • ITコーディネーター
  • 1級販売士
  • 新潟県農業経営者総合サポート事業 専門家