Q & A
パートナーズプロジェクトでは、法律・税務・社会保険に関して、日常よく出くわす身近な問題を中心にQ&A形式でわかりやすく解説しています。
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2026.4 自転車と自動車との側方間隔について
2026年4月から、改正道路交通法が施行され、自動車又はバイクを運転する人は、自転車を追い越す際に、十分な間隔を確保し、安全速度で通過することが義務化されると聞きました。
・自動車を運転するとき、自転車との側方は、具体的にどのくらいの間隔を確保しなければいけないのでしょうか?
・罰則についても教えてください。
改正道路交通法(第18条第3項)
側方間隔は1.0~1.5メートル程度が、事実上の目安となり、道路幅や交通状況に応じた余裕が求められます。
自転車は、走行中の自動車の風圧等で、ふらつく可能性がありますので、安全に配慮した余裕ある距離感が必要になります。
・自動車の幅は、普通車で1.8メートル前後なので、側方間隔は、自動車の両輪の幅より少し狭いくらいとなります。
・軽自動車の幅は、1.5メートル以下なので、同じくらいの幅と考えてよいでしょう。
違反した場合は行政罰が適用になるほか、交通の危険を生じさせた場合には、刑事罰があり、他の車両に危険を生じさせ、交通の安全が確保できない重大な場合には、3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金が科せられます。
○これまでの道路交通法(第18条第2項)では
自転車を追い越す際に「安全な速度と間隔」を保つよう定めていました。しかし、「安全な間隔」の意味が曖昧だったため、実際には自転車のすぐ横を猛スピードで通り過ぎるクルマも少なくありませんでした。
この危険な状況を改善するために、「第18条」に新たに「第3項」が追加されました。
自転車の事故は、2020年以降、7万件で推移しており、全ての交通事故件数における割合は、令和6年は23.2%を占めており、増加傾向にあります。
今回の道路交通法改正は、自転車の事故や危険運転を、より具体的に防止することが目的です。
○道路中央の黄色実線(追い越し禁止線)がある場合、自動車が自転車を追い越しする際には、その黄色実線をはみ出すことは、原則、禁止です。
例外として、道路幅が狭く、他の車両を追い越す場合に限り、右側にはみ出すことが認められる場合がありますが、標識等で追い越し禁止が明示されている場合は、適用されません。
○自動車が、交通違反をした場合、危険の範囲が、自動車だけなのか、周囲の交通全体に広がっているかにより、危険か重大な危険となるかが、判断され、罰の種類が次のように異なります。
・「安全を確保せずに自転車を追い越した場合」・・・・・・・・・・・・行政罰として違反点数2点、反則金7,000円(普通車)
・「交通の危険①を生じさせた場合」・・・・・・行政罰のほかに刑事罰として3ケ月以下の拘禁刑又は5万円以下の罰金
・「他の車両に危険を生じさせ②、交通の安全を確保できない重大な場合」
・・・・・・・・・・行政罰のほかに、3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
※① 自転車への具体的な危険がある。
・自動車の走行により、自転車が風圧でふらついた。
・自転車が、進路を変えざるを得なかった。
・自転車と接触しそうなほど、接近した。
※② 自転車だけでなく、他の車両や歩行者など、周囲への交通全体にも危険が波及する。
・自転車を無理に追い越して、対向車と接触しそうになる。
・自転車を追い越すため、急発進し、後続車が追突しそうになる。
・自転車を避けつつ、歩道側に寄り、歩行者に接触しそうになる。
・自転車が、急ブレーキを余儀なくされた。
・自転車に、転倒の危険が発生した。
○狭い道路で、側方間隔が取れない場合は、
・追い越しはしない。
・後方から安全な距離を取って、追従する。
・徐行して、安全な速度まで戻す。
・追い越し可能な場所まで、待つ。
・必要に応じて、一時停止する。
等の、「適切な運転」が必要です。
○前方に自転車を見つけたとき、考えましょう。
「今、十分な距離を空けて、追い抜けるかどうか。」、「側方1メートル未満しか取れない、他の車も走行しているし、追い越しは諦めて、今は後ろからゆっくり行くしかない」と、一呼吸置いてください。
追い越せないなら、「徐行運転」が必要です。狭い道で強引に追い抜くことは、「法令違反」になりますので、瞬時に判断して、運転してください。
○バイクも自動車と同様に、2026年4月1日から、自転車を追い抜く際、危険走行だと、違反点数2点、反則金6,000円が科されます。
※改正道路交通法では、クルマやバイクだけに違反が新設されるわけではなく、追い越される自転車側にも「青切符」(罰則)が設けられます。
自転車が自動車に追い越される際、できる限り道路の左側端に寄って通行しなければなりませんが、これに違反すると、「被側方通過車義務違反」として反則金5,000円が科されます。