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団魂の世代を考える

団魂の世代を考える

税理士 小野塚康之

団魂の世代とは、戦後のベビーブームの昭和21年から昭和25年に生まれた人たちをさし、現在75歳から80歳前半の年齢となっている。この人たちが、あと5年もすれば全て80歳を超え相続が発生することになる。

そこで問題となるのが、空き家の問題である。今この年代の人が、子供と同居していれば何の問題もないのであるが、ほとんどの人たちがご夫婦二人か老人一人暮らしで、子供たち(相続人)は独立して持ち家を持って生活している。

そうすると、団魂の世代の親が死亡すると住んでいた家屋(不動産)が空き家になり、市場に大量に供給され不動産の供給と需要のバランスが崩れた状況が発生することになる。

さらに、相続人たちはバブル期に育ち価値観やライフスタイルが異なる場合が多く、相続財産の分配や遺産の分割をめぐって、相続人間でのトラブルの発生が懸念される。

したがって、団魂の世代の人たちは、相続に関する知識を深め、早めに遺産の分割方法や相続税対策を進めることが重要となる。個々の状況により、適正な対応を講じることにより、家族間のトラブルの防止となり円滑な相続を実現することになる。

プロフィール

小野塚 康之

小野塚 康之ONOZUKA Yasuyuki

  • 税理士