デジタルトランスフォーメーション（Digital Transformation、英語ではTransをXと略記することが多いのでDXと表記）は、バズワード（もっともらしいが、定義・意味が曖昧なまま多用される用語）への道を突き進んでいるように見えます。
「AI/IoT/RPA等を利用したからDX」と理解していると迷子になります。「それらを活用し、業務プロセス・ビジネスモデルの革新を実現したからDX」と理解すると分かり易いです。例えば、

1. 音楽をデジタル化したが、CDを小売店で一枚ずつ販売するのが旧来のデジタル化、デジタル化した音楽をインターネット配信し、サブスク等の多様な課金方式で収益を上げるのがDX
2. はんこを電子押印化したが、職制順に順次押印するのが旧来のデジタル化、関係者に同時配信、意見をリアルタイムで集約し、審査期間終了時に自動承認するのがDX

DXが社会・経済の発展方向の意味で使われる場合も増えています。DXをICT用語だけではなく、経営革新の用語として理解すべき時代が来ています。

プロフィール

赤塚 浩一AKATUKA Koichi

• 中小企業診断士