Q & A
パートナーズプロジェクトでは、法律・税務・社会保険に関して、日常よく出くわす身近な問題を中心にQ&A形式でわかりやすく解説しています。
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2026.1 遺産分割協議書に記載されていない銀行口座が見つかりました
銀行から、10年ほど前に亡くなった父名義の口座について、相続手続きが為されていないと連絡がありました。
父が亡くなった当時、長男である自分と母を相続人として「遺産分割協議書」を作成してもらい、家を継いだ自分が父の遺産をほぼ相続し、姉と弟は相続放棄をしています。その後、母は亡くなりましたが、母の遺産は遺言書により、姉が全て相続しています。
銀行に父の遺産分割協議書を持参して相続手続きをしてもらおうとしたら、「遺産分割協議書に当行の口座の記載がありませんし、記載漏れがあった場合についての指定もないので、遺産分割協議書のとおりに手続き出来ません」と、言われました。
もう一度、父の遺産分割協議書を作り直さなければいけませんか?
作り直す必要はありませんが、記載漏れの遺産が見つかった時にどうするか、包括的な記載が遺産分割協議書になければ、相続人らで新たに協議する必要があります。
①記載漏れの遺産が見つかった場合について、「遺産分割協議書に記載のない一切の財産は、〇〇が相続する」等、包括的な記載が遺産分割協議書に書かれていなければ、相続人らで新たに協議する必要があります。なお、相続放棄をしている相続人は、協議の対象にはなりません。
②相続人が相続発生後に亡くなっている場合は、亡くなった相続人の代襲相続人と協議する必要があります。
この場合、母の遺産は「遺言書」により姉が全て相続したとのことなので、父の相続手続きの協議は、自分と母の相続人である姉との2人で行うこととなります。
③遺産分割協議書を作成する際は、故人の遺産を漏れなく調査することが前提ですが、「その他、本協議後に判明した財産は〇〇が取得する」等の包括的な条項を入れることにより、その後記載漏れが判明しても、相続手続きをスムーズに行うことが出来ます。
但し、この条項を記載するためには相続人全員の同意が必要となりますので、遺産分割協議書を作成する際には相続人らで協議した上で、記載することが望ましいです。