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■先端特化Q&A【国際税務】


ここでは、国際税務に関して、日常よく出くわす身近な問題を中心にQ&A形式でわかりやすく解説しています。日頃の経営問題の解決にお役立て下さい。

17/08 国際-037 海外転勤前に行う給与所得者の所得税額の精算

 私はこのたび3年間の予定で海外支店への勤務を命じられました。出国前に所得税額の精算を行う必要があると聞きましたが、どのような手続きが必要でしょうか。

 なお、私には会社からの給与以外に所得はなく、また役員ではありません。

 12月の年末調整時と同じで、次の手続きを行います。

  1. 「給与所得者の保険料控除申告書」を会社に提出
  2. 年初に提出した「給与所得者の扶養控除等申告書」の記載内容チェック
  3. 配偶者特別控除が受けられる場合は「給与所得者の配偶者特別控除申告書」も併せて会社に提出

 ご質問者の場合は、1年以上の予定で海外支店に勤務するとのことですので、出国日の翌日から所得税法上の「非居住者」となり、国内源泉所得についてのみ日本の所得税の納税義務を負うことになります。

 そこで、非居住者となる時までに日本国内で得た給与について、源泉徴収された所得税の精算が必要となり、これは原則として、会社が出国前の最後の給与支給時に年末調整することで行います。

 この年末調整における配偶者控除や扶養控除の適用については、出国日の現況で判断します。

 なお、給与収入が2,000万円を超えていたり、他の所得がある場合等には、原則として出国までに所得税の確定申告を行うこととなるため、年末調整は不要となります。

 その他、出国をする時点で有価証券等の対象資産を1億円以上所有等している居住者については、出国の時に対象資産の譲渡があったものとみなして、その含み益に所得税が課税される「国外転出時課税制度」に留意する必要があります。

参考文献<川田剛『Q&A海外勤務者に係る税務』税務経理協会、国税庁HP>

(平成29年8月掲載)

※本問は掲載時点の法律・法令等に基づいて作成されていますので、その後の改正等に御注意下さい。また、本問を参考に意思決定をする場合は、必ず信頼できる専門家の助言、確認を受けていただくよう、お願い致します。

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