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■Q&A【法律】
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ここでは、法律・税務・社会保険に関して、日常よく出くわす身近な問題を中心にQ&A形式でわかりやすく解説しています。日頃の経営問題の解決にお役立て下さい。

14/03 法律-144 被成年後見人の選挙権・被選挙権について

 私の父親は高齢で、成年被後見人になっています。私が後見人です。テレビで、成年被後見人も、選挙の投票ができると報道していました。本当でしょうか。成年被後見人には、選挙権・被選挙権があるということでしょうか。

 また、一人で投票に行けない場合、家族が介助して連れて行かないといけないでしょうか。

法律が改正されたので、平成25年7月以降に公示・告示される選挙から、成年被後見人の方は、選挙権・被選挙権を有することとなりました。
選挙権とは、立候補者への投票権です。被選挙権とは、立候補する権利です。つまり、いずれも、成年被後見人の方に可能となったものです。
仮に、一人で投票に行けない場合、家族の方がいらっしゃるならば、介助されて、成年被後見人の方の権利をお守りください。投票所では、代理投票における補助者の要件が付されましたので、投票所の事務従事者の方にお願いしてください。
また、選挙活動も同様に、一人では、活動が困難であるとしても、補助者により行動が可能ならば、ご家族の方等に、補助をお願いいたします。
解説

 従来、公職選挙法第11条は、家庭裁判所から成年被後見人に認定されている人は、選挙権と被選挙権を有しないと定めていました。

 しかし、日本国憲法第15条が定めている国民の権利の一つである参政権を有しないと定めることは、憲法違反であるという民事訴訟が、東京地方裁判所、さいたま地方裁判所、京都地方裁判所、札幌地方裁判所に提起され、平成25年3月14日に、東京地方裁判所は、公職選挙法が定める選挙権・被選挙権を有しないと定めることは憲法違反であると、原告の主張を認める違憲判決を下しました。同年5月27日、成年後見制度で後見人が付いた成年被後見人にも、選挙権を一律に認める公職選挙法改正案が成立したものです。

 選挙権は、議会制民主主義を支える重要かつ基本的な権利であり、憲法は、第15条第1項で「公務員を選定し、これを罷免することは、国民固有の権利である」こと、同条3項で「公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する」ことを定めています。

 成年後見制度は、認知症、知的障害、精神障害などによって物事を判断する能力が十分でない者について、その権利を守る援助者を選ぶことでその者を法律的に支援する制度であり、本人の自己決定の尊重、残存能力の活用及びノーマライゼーションの理念と本人の保護の理念との調和を図るため、平成12年4月から導入されました。後見開始審判の申立は、近時は毎年2万件を超えています。

参考文献<法務省HP>

(平成26年3月掲載)

※本問は掲載時点の法律・法令等に基づいて作成されていますので、その後の改正等に御注意下さい。また、本問を参考に意思決定をする場合は、必ず信頼できる専門家の助言、確認を受けていただくよう、お願い致します。

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