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■Q&A【法律】
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ここでは、法律・税務・社会保険に関して、日常よく出くわす身近な問題を中心にQ&A形式でわかりやすく解説しています。日頃の経営問題の解決にお役立て下さい。

11/08 法律-113 公正証書による貸し金契約書

 お金を貸した相手から、確実に返済を受ける方法として、公正証書で契約書を作っておけばいいという話を聞きましたが、なぜ、確実になるのか教えて下さい。

 公正証書とは、公証人役場で、公証人が作成する証明力のある公文書です。貸金契約をした際に、公正証書で契約書を作成し、その中に「執行認諾文言」をいれることによって、裁判をしなくても執行力のある債務名義ができるので、確実に回収できる、といわれています。
 詳しくは公証人役場でお尋ねください。
解説

 1.他人にお金を貸すときには契約書を作成するのが通常です。契約書があり、そこに借主の実印が押されていて、印鑑証明書が添付されていることで、万が一、支払いがない場合に、金銭消費貸借契約が締結されていたことの証拠になります。
 2.金銭消費貸借契約書は、お金を貸したことの証拠ではありますが、それがあるからと言って、返済を拒む借主の財産を差し押さえるなどの手続き(「強制執行と言います。」)ができるわけではありません。
 3.強制執行ができるためには、確定判決や和解調書・和解調書のような「債務名義」と呼ばれる書類に、裁判所から執行文を付与してもらう手続きが必要です。そのためには、裁判所に訴訟を提起したり、調停を申立てたりして、判決書、和解調書、調停調書を裁判所から出してもらう必要があります。相手が争ったり、貸主に不利な和解条件を提示することもあり、時間と費用がかかることが多いため、費用対効果を考えて、少額であれば諦めてしまう貸主もいます。
 4.公正証書で貸金契約書を作ってもらい、その中に、債務者が支払わないときに直ちに強制執行を受けること認諾する文言を入れた場合、民事執行法22条5号により、執行証書として債務名義と認められるので、あとは裁判所から執行文を付与してもらうだけでいいので、単に契約書を作成するだけよりは、確実だと言えます。
 5.公正証書を作成するには、公証人役場に、貸主借主の双方が出頭し、公証人の前で書類に署名をし、印鑑証明書を提出して実印を押印します。費用や予約など事前の相談が必要ですので、公証人役場にあらかじめご相談してください。
 6.なお、「確実に回収できる」と言っても、差し押さえるべき財産のない相手には無力ですので、ご注意ください。

(平成23年08月掲載)

※本問は掲載時点の法律・法令等に基づいて作成されていますので、その後の改正等に御注意下さい。また、本問を参考に意思決定をする場合は、必ず信頼できる専門家の助言、確認を受けていただくよう、お願い致します。

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