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■Q&A【法律】
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ここでは、法律・税務・社会保険に関して、日常よく出くわす身近な問題を中心にQ&A形式でわかりやすく解説しています。日頃の経営問題の解決にお役立て下さい。

08/01 法律-70 生前贈与と相続額
 私は兄と2人兄妹です。父は私どもが幼いころに亡くなっています。この度母が亡くなりました。兄は母より多額の生前贈与を受けておりました。兄は、それはそれで亡くなった母の遺産も欲しい、と言っています。生前贈与の額が私の法定相続分より多い場合はどうしたらいいのでしょうか。
原則として、お兄様は民法上の特別受益者に該当しますので、計算上贈与を受けた財産を遺産に持戻して、相続分を計算し、特別受益者についての相続分から譲与を受けた額を差し引いた額がゼロかマイナスになったときはお兄様は相続を受けることができません。なお、お母様が、遺言でこれに反する内容の遺言をされていればお兄様も相続を受け取ることができます。但しお兄様への生前贈与の額があなたの遺留分を侵すほどの金額の場合は、その侵した分を金銭でもらうことができます。
解説 ・被相続人が死亡して共同相続人が相続する場合に、共同相続人中の一部の者が、
 1.遺贈を受けた。
 2.被相続人の生前に結婚や養子縁組の為に財産の贈与を受けた。
 3.住宅資金など、生計の為に贈与を受けた。
ときは、被相続人が死亡時に持っていた財産にその者(以下「特別受益者」といいます)が生前もらった財産の価格を加え、その合計額を「遺産」と仮定し、これをもとにして、相続分を計算します。
・特別受益者の相続分については、上記の「遺産」の自己の相続分から上記1,2,3の分を差し引いた残額が、特別受益者の相続分となります。
・もし、上記で計算した額がゼロかマイナスになったときは、特別受益者は相続分を受け取ることができず、相続分はゼロとなります。(民法903条1項、同条2項)
 しかし、亡くなったお母様は本来の相続分より多くの財産をお兄様に残そうとの意向があったのかもしれません。お母様がその意思表示を遺言等でされている場合は生前贈与の額が本来の相続分を超えていても、なお、相続分を受けることができます。(民法903条3項)
 もっとも、お母様がそのような意思表示をされていたとしても、子供であるあなたには、奪うことができない遺留分があります。遺留分を超えてお兄様に生前贈与された分は、金銭で弁償してもらうことができます。

*当社ホームページ Q&A法律05/12法律―45にて「遺留分」について詳しく記載しております。

(平成20年01月掲載)

※本問は掲載時点の法律・法令等に基づいて作成されていますので、その後の改正等に御注意下さい。また、本問を参考に意思決定をする場合は、必ず信頼できる専門家の助言、確認を受けていただくよう、お願い致します。

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