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事業承継の現場より

本年からスタートした10年限定の特例版事業承継税制ですが、実際の現場で出てきた問題を紹介したいと思います。

事業承継税制のメリットといえば、「後継者(親族外も可)が税負担なく株式を承継できる。」という点にあります。株価の高い会社では億単位の節税となるケースもあり、非常に注目されています。さて、現場において出てきた問題を紹介しましょう。

「キャッシュリッチな会社では使えない。」

相談において、多額の現預金を保有した会社がありました。後継者に譲った後を心配し、ご自身の報酬を生活最低限として、一年間売上0円でも大丈夫な財務体質を築いていたのです。

ところが、いわゆる「資産管理会社」は、基本的にこの特例を使えません。今回のケースでは、後継者のためにと思った行為により、事業承継税制の利用に待ったがかかったのです。早い時期での相談だったため、資産の組替え等で最終的に利用可能となりそうですが、現経営者の方がショックを受けているご様子が伝わってきました。

「円滑な事業承継をサポートし、中小企業や雇用を守りたい」という趣旨から逸れたケースでは制限がかかっても仕方ありませんが、今回のケースでは残念ながら制限対象となるという印象でした。

今後10年以内での承継を考えている方は、早めの相談をお勧めします。

税理士 野澤 和也
(2018年7月)

野澤和也
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